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今回、アメリカの研究所の報告で「腸内細菌の多様性が乳がんを予防する」との発表がありました。

米国内分泌学会は9月11日、腸内細菌が豊富な閉経女性はエストロゲンの代謝が亢進されて、乳癌リスクが低下するとの研究を紹介した。Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism誌に掲載。

 腸内微生物叢を構成する腸内細菌は、消化を助けるとともに、エストロゲンの代謝に影響している。これまでの研究で、体内を循環するエストロゲンとその代謝物の割合が、閉経後の乳癌発症リスクと関連していることが示されている。

 この研究は閉経女性60人(年齢55-69歳、6-8週間前に行ったマンモグラムは全員正常)を対象に便と尿を採取し、便中細菌と尿中エストロゲン代謝物の相関を検討した。その結果、腸内細菌叢が多様な女性ほどエストロゲン代謝物の濃度は高く、これらの女性の乳癌発症リスクは低いことが示唆された。

 研究者は「この結果は、腸内細菌叢の多様性と将来の乳癌発症リスクとの関係を示しており、理論的には食生活や薬などで変えることができる」と解析している。

【関連リンク】
Diverse Gut Bacteria Associated with Favorable Ratio of Estrogen Metabolites

参考 https://www.m3.com/open/clinical/news/article/256781/

エストロゲンとは女性ホルモンの代表格で「美人ホルモン」などとも呼ばれます。

エストロゲンは卵巣でつくられ、女性の脳に働きかけ女性らしい体型やきめ細かい肌をつくるといわれています。

エストロゲンは加齢や閉経後に減少し、それが引き金によって乳がんをはじめ、主に更年期障害の原因となるホルモンです。

今回の研究では腸内細菌の多様性とエストロゲンの関係から乳がん発症リスクを抑えるといった論文です。

腸と卵巣の場所は近く便秘などで溜まった老廃物が腸から染み出し卵巣に到達しエストロゲンの量を減少させると言うことも考えられます。

これまでも腸内細菌の多様性が健康に良いという論文もあります。

なぜ腸内細菌が多様な方がいいのでしょうか?

腸内細菌の多様性について

腸内細菌の多様性に関しては肥満や心疾患や糖尿病などの代謝系に密接にかかわりがあることがわかってきています。

それはその人自身の腸内細菌がつくるミネラルやビタミンやエネルギーが、その人の代謝物質の調整を行い健康に貢献すると考えられているからです。

しかし、腸内細菌の種類が多様で膨大すぎるために詳しいメカニズムの解明まではいたっていないようです。

腸内には数百種、100兆もの腸内細菌がいるといわれています。

最近の研究では糖尿病の方、肥満の方、アレルギーの方の腸内細菌は偏った種類になっているとの報告があります。

上記で説明したように、腸内細菌が食べ物から合成するミネラルやビタミンがあります。

皆さんは食べたものがそのまま、胃で消化されそのまま吸収すると考えられる方もいるかもしれませんが、胃で消化されたものはその後の十二指腸や小腸でも消化、分解され、小腸と大腸で主に分解された栄養の吸収をするのです。

食べ物をカラダが吸収するためには消化と分解が必要なのです。

ビタミンは色々ありますが、基本的にビタミンは体内で合成されないと言われていますが、つまりそれは体内で合成できるビタミンと同じような働きのものはビタミンと呼ばないことになっているからです。

その代表的なものでは「ビオチン」などがあります。

体内では食べ物を消化し、カラダが吸収できるように分解する働きをする消化酵素がありますが、最近では腸内細菌も分解に活躍しているというのです。

人間は様々なものを食べますが、それを分解する腸内細菌がいなければ人間にとって大事な栄養素を吸収することができないのです。