「豆腐や豆乳、大豆を元にした食品にはイソフラボンが入っていて、美容にいいらしい。」こんな話を聞いたことはありませんか?

イソフラボンは、摂取すると体の中で女性ホルモンに似た働きをし、肌にハリが出る、更年期障害が改善するなど、女性にとってうれしい効果が有名になり、数年前にはブームになるなど、とても知名度が高い物質です。

しかし「女性ホルモンに似た働きをして、美容に良いらしい」と知ってはいても、イソフラボンを含む食品を摂取したとき、イソフラボンが体の中でどうなっているのか、ご存知でない方も多いのではないでしょうか?

イソフラボンが肌にハリをもたらし、更年期障害を改善させる理由は、実は腸内細菌にあるのです。

 

美容の秘密は腸内細菌が生産するエクオール

腸内細菌が大豆を分解するとき、エクオールという物質を出します。これが女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きをするのです。これを「エストロゲン様作用」と言います。

女性ホルモンの持つ効果は、コラーゲンなど繊維芽細胞の働きを上げこれらを新たに作りだし、肌のハリを支えるエラスチンをつなぎとめる働きをし、皮膚の潤いを保ちます。

しかし、女性ホルモンは年齢を重ねるとともに、徐々に減少してしまいます。その結果、肌はハリを保つことが難しくなり、シワなどの原因になってしまうのです。

エクオールは体内に女性ホルモンが足りないとき、女性ホルモンの代わりにエストロゲン受容体に入り、作用します。すると女性ホルモンの効果と同じようにコラーゲンを増やし、肌のハリを支えます。その結果シワの面積、シワの深さが浅くなり若々しい肌を保つことができるのです。

実際に更年期の女性67人にエクオールを飲んでもらい、数週間後シワの深さにどれだけの差が出るのか追跡調査が行われ、その効果が実証されています。
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美容だけではない、更年期障害の改善にも

エクオールに期待される効果は肌のハリだけではありません。エクオールは更年期の女性を悩ませる顔のほてりや骨密度の低下を防ぐ力も報告されています。

更年期特有の体のほてりは「ホットフラッシュ」と呼ばれ、気温や室温が高くなくても、突然顔や胸元が熱を持ち、赤くなり、のぼせたような状態になる症状を言います。

この原因は卵巣機能の低下による女性ホルモンの減少に基づく、ホルモンバランスの乱れによって起きます。

また、更年期を過ぎた女性に多く見られる骨密度の低下は、女性ホルモンが持つ「骨からカルシウムが溶け出すのを抑える効果」が、女性ホルモン分泌量が低下するとともに損なわれてしまう事が原因です。研究によると、年間約2%の骨量が減ってしまうと言われています。

これらの症状に有効だと期待されているのがエクオールなのです。

エクオールは減少してしまった女性ホルモンの代わりに働き、つらい更年期障害を緩和・改善することができるのです。

腸内から美容と健康を守るために

美容のほかにも女性にとって腸内細菌が重要働きをしてくれる研究に「腸内細菌の多様性は乳がんを予防する」というものもあります。
腸内細菌を豊かにする事は美容だけでなく、健康にも大きなメリットがあるのです。

いつまでも若々しく生きるために、是非ともエクオールを定期的に吸収したいところですが、エクオールを作ることができる腸内細菌の量には個人差があります。せっかくエクオールの原料になる食物を摂取しても、腸内細菌が活発に活動していなければその恩恵を十分に受けることはできないでしょう。

エクオールを生産できる腸内細菌が減ってしまう理由は、詳しいことはまだわかっていないのですが、食の西洋化により腸内細菌のエサとなる食物繊維の摂取量が減っていることが原因のひとつであると考えられています。

さらに、エクオールは体内で作用した後、1~2日で尿により体外に排出されてしまいます。ですから、「エクオールを作ってくれる腸内細菌のエサとなる食品」を毎日摂取し、それを継続する事が理想的だと言えます。

根菜や海草、キノコ、豆類など食物繊維の豊富な食材を日々の食事に取り入れ、腸内環境を改善し、腸内細菌が力を発揮できる環境を整えることが大切です。