女性にとっても、男性にとっても肌というのは近年の悩みの上位に来るキーワードです。
男性向けの化粧品もたくさん出ていますし、これからもどんどん増えてくるでしょう。
私達は乳酸菌と腸の関係を調べて行くうちに「肌は第二の排出器官」と言われたり、「肌にも免疫機能がある」など腸と肌の密接な関係も明らかになってきました。
今回はそんなお肌の基礎知識をエステティシャンの方に聞いてきましたので、Q&A形式でご紹介します。
目次
肌って生まれ変わるの?どんな周期で?
肌は表皮(ひょうひ)、真皮(しんぴ)、皮下組織の構造に分かれています。
普段私達が見えている分は表皮の最も外側の角質層(角質細胞層)と呼ばれる部分です。
角質層は表皮の基底細胞が変化したもので、たんぱく質の一種のケラチンという丈夫な物質でできています。
この基底細胞が、角質層に変化し最後にアカになって剥がれ落ちます。
これが生まれ変わり(ターンオーバー)と呼ばれます。
そのサイクルは4週間だといわれていて、夏に日焼けしても約1ヶ月ぐらいたつと肌の色が戻っていくのはこのためです。
しかし、4週間のサイクルは一番外側の表皮だけで、その下の真皮の生まれ変わりの期間は5~6年必要で、ニキビを潰したり、真皮を傷つけてしまうと長い間もとの状態に戻らなくなるというわけです。
ちなみに、髪の毛も皮膚の変形したもので1~2年かけて生まれ変わります。
肌は弱酸性がいいと言われますが、なぜですか?
弱酸性というのは1リットルあたりの水素イオンをグラムイオン数で表した場合pH5~7の状態のことをいいます。
- pH7以上:アルカリ性
- pH7:中性
- pH7以下:酸性
この上記の数値で表されます。
強酸性の代表的なものは塩酸などがあげられ、強アルカリ性の代表的なものは水酸化ナトリウムや苛性ソーダがあります。
肌は弱酸性(pH5~7)で、弱酸性であることにより雑菌の繁殖を防ぎます。
大腸の中が弱酸性であるのと共通しますね。
石鹸は通常弱アルカリ性で、汚れを落とします。
ですが、肌は弱酸性なので洗顔の後に弱酸性の化粧水をつかって肌を弱酸性に早くもどしてあげるのです。
最近乾燥肌が気になるんですが、肌の水分について教えてください。
お肌の一番外側の角質層は10~20%の水分が含まれていて、肌のつやや柔軟性と大きく関わっています。
お肌の水分を保つ3つの物質の働きがあります。
- 皮脂膜
汗腺からの水分と皮脂腺からの皮脂が自然と混ざり合ってできたもの - NMF
自然保湿因子の略語で、アミノ酸、有機酸、ミネラル、尿素などが知られています - 細胞間脂質
セラミドなどから構成されていて、表皮のバリア機能を維持する
この3つの成分の量が増えたり減ったりして、お肌の調子がかわります。
この3つの成分が減ると、お肌の水分を保つシステムが壊れ、皮膚から水分が失われ、カサカサ肌、肌荒れ、つやがなくなるなどのお肌になってしまいます。
ちなみに、表皮の下の真皮ではコラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸など繊維芽細胞が産生する物質がお肌の水分を保つ上で大きな役割を果たしています。
ですので、表皮、真皮ともに違う成分でのケアが重要になってくるのです。
更年期のお肌はどうしたらいいですか?
「更年期」は全ての女性に訪れるものです。
しかし、更年期に起こる肌や体のトラブルは人それぞれで、女性ホルモンであるエストロゲンの減少する45~55歳の間が更年期と呼ばれます
更年期のよくある肌トラブルとしては
- 肌が分厚くなりカサカサして荒れる
- お肌がほてる
- 急な発汗
などの症状が顕著に見られます。
また最近日本でも増えていますが、欧米の白人女性に多い酒さなどの赤ら顔などが発症したりもします。
更年期のお肌トラブルは自律神経などとも深く関わるります。
- 軽い運動
- 更年期になると皮脂分泌量が減少するので、油性クリームなどによる手入れ
- バスオイルを使用しての入浴
- エッセンシャルオイルでのエステティックマッサージ
などの回数を増やし、上手に美容生活を組み入れることが大切です。
肌質は変化しないのですか?
一般的に言われるオイリー肌(脂性肌)、乾燥肌などの肌質は生まれ持ったものではなく、大部分の方は生活環境、年齢、季節によって変動します。
若いから油分、水分は必要ないと勝手に思い込み手入れを怠ると年齢を重ねるごとに劣化していきます。
最初に述べたように、お肌はターンオーバーしていきますので未来の自分のために季節ごとに肌質をチェックし、正しいお手入れを行いましょう
一分でわかるあなたの肌特性チェックリスト
お肌の特性は大きくわけて4つに分類されます。
季節ごとにチェックテストを行い、自分の肌質を知りましょう