腸内環境改善によって私たちにもたらされる効果をまとめました。

まずは腸の役割を知ってもらうと、このたくさんの効果にも納得します。

腸の役割|吸収と栄養素をつくる

腸は大きく分けて「小腸」と「大腸」にわかれます。
腸
胃で消化された食べものは、小腸ではじめて栄養素として吸収されます。

私たちが食べた食べ物はそのまま小腸から体に吸収されるのではなく、口や胃、そして腸で体に吸収できる形まで分解されてはじめて私たちの栄養になるのです。

また、吸収だけではなく体に不要なものを吸収しないようにもします。

次に、栄養素をつくるということですが、食べものを体に吸収するために人間の体の中では分解が行われます。

例えば、口の中では唾液でデンプンが糖に分解されたり、胃液でタンパク質を分解します。

これらは人間が体から自分でつくれる消化酵素ですが、人間の力では分解できないものを腸内細菌が分解してくれるのです。

腸内細菌は以下のような栄養素を腸内で食べものからつくってくれます、

  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ナイアシン
  • パントテン酸
  • ビタミンB6
  • ビオチン
  • 葉酸

腸の重要な役割をわかっていただけたでしょうか?

便秘や下痢は腸の不調のサインですので、腸内細菌の好きな食物繊維を多く含む食べものを食べて元気にしましょう。

腸内環境を改善して得られる健康効果の論文をまとめてみました。

多様な腸内細菌で乳癌リスク減

腸内微生物叢を構成する腸内細菌は、消化を助けるとともに、エストロゲンの代謝に影響している。これまでの研究で、体内を循環するエストロゲンとその代謝物の割合が、閉経後の乳癌発症リスクと関連していることが示されている。

この研究は閉経女性60人(年齢55-69歳、6-8週間前に行ったマンモグラムは全員正常)を対象に便と尿を採取し、便中細菌と尿中エストロゲン代謝物の相関を検討した。その結果、腸内細菌叢が多様な女性ほどエストロゲン代謝物の濃度は高く、これらの女性の乳癌発症リスクは低いことが示唆された。

多様な腸内細菌で乳癌リスク減 【米国内分泌学会】

腸内フローラでつくられるエクオールが女性ホルモンのエストロゲンと似た作用があると話題ですが、腸内細菌の種類を増やすことによってエストロゲンが活発に働きます。

腸内環境と早産予防

腟内細菌叢の乱れを生じている細菌性腟症に対して妊娠早期に抗菌薬投与が試みられているが,早産の予防効果は少なく有意差は得られていない.一方,これまで早産と腸内細菌叢との関連性はまったく論じられてこなかったが,著者らの最近の研究で,早産例の腸内細菌叢が正常妊娠と大きく異なることが判明した。腸内細菌と婦人科疾患

乳酸菌による色素沈着効果

3 年間にわたる飲用試験において,LFK の飲用は色素沈着改善や皮膚の健康状態に関する自覚症状の改善という皮膚に良い影響を与える事が示唆された。
乳酸菌抽出物(LFK)摂取が皮膚状態に及ぼす影響

ビフィズス菌による抗メタボリックシンドローム効果

森永乳業は、これまでビフィズス菌B-3(ビースリー®)を用いた動物試験によって、体重や体脂肪の蓄積を抑制し、血糖値や総コレステロール値を低下させる作用などを報告してきました。

今回は、東京医療保健大学下田妙子教授と共同で、中島内科クリニック(神奈川県横須賀市)にて診察を受けている糖尿病患者を中心に、BMIが高めの人に、ビフィズス菌B-3 含有食品を摂取させ、体重や体脂肪、血液指標に及ぼす影響について検討しました。その結果、ビフィズス菌B-3 摂取群において体脂肪量の減少などが認められました。森永乳業ニュースリリース

腸内細菌と脳の関係

【方法】
同じ両親から生まれた雄マウスを無菌マウスと通常菌叢マウスの2グループに分けて飼育し、7週齢で安楽死後、直ちに大脳皮質を得ました。広範囲の成分を分離・分析することが可能なCE-TOFMSを用い、脳内代謝物のメタボロミクスにて網羅的に解析しました。
【結果】
大脳皮質から196の代謝産物が検出されました。無菌マウスの方が通常菌叢マウスより濃度が高かった成分は23成分検出され、この中には、行動と関連深い神経伝達物質ドーパミン、統合失調症との関連性が示されているアミノ酸のセリン、多発硬化症やアルツハイマーとの関連性が知られているN-アセチルアスパラギン酸が含まれていました。
腸内常在菌が大脳代謝系に影響を与えていることを明らかに協同乳業、理化学研究所、HMT社、東海大学医学部の共同研究

いかがでしたでしょうか?

まだまだご紹介したい論文はたくさんありますが、今まで「細菌=悪」と思っていた方もいると思いますが、私たちの腸内にはたくさんの体に役に立つ腸内細菌がいるのです。

また、糖尿病などは腸内細菌を使った新薬の研究がされるなど、実用へ向けての研究がされています。
コチラの記事でも糖尿病抑制のメカニズムなどを詳しくご紹介しております!
新しい糖尿病の薬、ヒントは腸内フローラ

みなさんも少しずつ菌活をしましょう!